
心理インストラクター・
カウンセラーのイヌカイです。
前回の記事では心の健康・メンタルヘルスの不調について、
原因やその構造・原理について解説いたしました。
今回はその続編として、心の不調が回復し、健康になっていくとき
心の中ではどんなことが起こっているのかと
その状態になるために必要な3つの視点についてお話いたします。
もくじ
心が分断しているなら…
前回の記事の最後で、
「分断してしまっているのなら、くっつけて取り込んでしまえばよい」と
お伝えいたしました。
まずはこれを具体的にお話していくことから始めていきます。
それではまずわかりやすい例として、前回の DV をしてしまう人を
取り上げようと思います。
前回のおさらいですがこういったDV を繰り返してしまう人は、
暴力を振るってしまう自分を心の中で拒絶しています。
そしてその結果、
普段の自分と暴力を振るってしまう自分が封印されて分断してしまうわけです。
その状態では何かのきっかけになる出来事が起こったりすると
それが引き金となり、分断している暴力を振るってしまう自分の側に
意識が移動してしまいます。
その結果、普段の自分が持っている冷静さや知性などが使えなくなってしまい、
頭が真っ白になってしまって結果、暴力を振ってしまうのです。
(出来事という刺激があり拒絶した『封印した私』に意識が移動してます。)
では、仮によくあるパターンとしてその暴力を振るってしまう自分、
それが主に自分や家族に暴力を振るっていた
父親のデータでできているとしましょう。
そしてその親が嫌いで憎らしくてしょうがない。
つまり一言で言ってしまうと拒絶があるというわけです。
じゃあその父親のデータをくっつけて取り込む=統合するというのは、
分かりやすくするとどういうことなのでしょう?
例えば、世の中でよく言われることに“親を許しましょう”というのがあります。
これは拒絶の反対である調和の状態にして統合する方法の一つです。
ちなみになんで『許す』という表現を使うかと言うと
少し上から目線になってやりやすいというだけですね。
別に許すという視点でなくても恐怖感や嫌悪感不安感などの、
拒絶的な感覚がなくなれば特に何でも問題ありません。
とはいえ、お気づきかもしれませんが
言うは易し行うは難しです…
なぜそれがむずかしいのかは
心の中で起こることを『化学反応』と同じように
とらえると分かりやすくなります。