
「自分が本当にしたいこと。」
「自分が本当に考えていること。」
「自分が本当に思っていること。」
どうにもひとつが見つからず、どれが本心なのかよく分からなくて
モヤモヤしているのだけど、ついにはなににモヤモヤしているのかすら
よく分からない。
「本心を言え!」と言われると困ってしまう。
「自分に対して向き合えていないからなのかなあ」なんて
不安になってしまうことすらある…
どうしたら自分の本心や本音が分かるのでしょう?
・ ・ ・
ご自身の本心や本音、本当にしたいことなどが分からないという
お悩みはカウンセリングをする中でもよく出てきます。
結論からいうなら、「必ずひとつの本心・本音がある」という、
思いこみが間違ってるんですね。
自分の心の中にいくつもの思いや考え、意見があることなんて普通なんです。
それをムリヤリひとつに絞ろうとするのは、逆に心の不調の元です。
今回の記事ではその理由を心の仕組みから解説しつつ、
心の中のいろんな思いや考えをまとめていくワークなどをお伝えします。
最後までお付き合いいただければ幸いです。
心は『ソロプレイヤー』じゃなくて『チーム』
さて、あなたの心はいくつありますか?
そう質問されたら、「そんなもん1つだろ」って思いますよね。
じゃあ答えを言う前にもう一つ質問。
あなたの身体はいくつありますか?
・・・
そりゃ、全体としては一つです。
じゃあ、その身体をつくっているものはいくつありますか?
これは目とか手とかって数え方もあるかもしれないけれど、
細胞が集まってできていると考えると、たっくさんありますよね。
くわしく調べてなくて恐縮ですが、60兆とか38兆とかあるようです。
ここで最初の質問に戻ります。
あなたの心はいくつありますか?
・・・
心も全体としては基本的に一人一つです。
では、心にも細胞のようなものがあったらどうでしょう。
………
……
…
実はあるんです!
それって何かというと、産まれてから今まで生きてきた中で
蓄積されてきた情報です。
(もちろん遺伝で引き継がれたものも含めて。)
その中でも特に大きいのが人間の情報。
それがまた組み合わさってチームみたいになったりして、
心の一部をつくるわけです。
ある意味では自分の心の中も一つの組織のようなものです。
とするならば、中には性格や考えとかが違う人や合う人合わない人って
当然のごとくいるでしょうね。
だから、自分の心の中でいくつもの違う意見があって、
それを主張する人部分があったってなんにもおかしいことなんてないのです。
ただし、力関係はあります。
日常的に一番よく使われていて表に現われている「普段の自分」
(たいていの人はこれをいわゆる「自分」と思っています。)
これが組織のリーダーみたいなものでしょうか。
その一方で、表の行動には現れないけど、
なにか引っかかる出来事があったりすると、
「ちょっと待った!」と出てくる部分もあったりします。
発言しているメンバーがいるような感じ。
実際のチームや組織でも、それぞれの意見に一長一短があって
まとまらないこととか、ひとりひとりを尊重する場面とか
たくさんありますよね。
心の中だって一緒ってことです。
じゃあ、なにが問題になるのでしょう?